• テキストサイズ

~短歌~

第8章 筑波嶺の 峰より落つる 男女川 恋ぞ積りて 淵となりぬる



~~~~


特に何かが変わる訳じゃなかった。
一つあるとしたら、今年の夏は暑かったってことだ。
暑かったてのは語弊がある。
今、現在進行形で暑い。
いのとチョウジと、里の空き地で修業と称した昼寝に興じている。
その俺の所に、狐がべったりとその立派な尾を俺にくっつけて寝ているから、木陰にも関わらず暑いのだ。
風が来ない。
かといって、文句を言って避けようとすれば、何を考えているかわからない光る金目をぎろりと向けてくる。
尻尾の位置が丁度いいのだから余計な事をするな。と言わんばかり。
いいさ、別に。
こうも穏やかな夏の日は、そろそろ実りの時期に替わりそうだから。




/ 161ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp