第14章 君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな
シカマルの声に釣られるがまま、二本の指で陰門を広げる。
「ん、ふぅ。し、しかまる。こうか?」
「あぁ、いいぜ。もっとだ。」
ぢゅ、ぢゅ。と小さい水音がやけに大きく聞こえる。
音に反応を返す陰茎に、脳に一つの言葉が浮かぶ。
早く欲しい。
小さかったその欲望が段々と力を増して行き、今すぐにでも指を止めて、陰門に押し当てたい。
「まだ、か?シカマル」
「あん?俺のが欲しいか、そんなに」
「欲しい。ほしい」
「ゆるゆるだな。お前のねじ。じゃぁ、自分で入れろよ?」
許しを得た瞬間、シカマルの身体に馬乗りになり、立つ陰茎にぎゅうと陰門を押しあてた。
ずぶずぶと入りこむ暖かなシカマルの陰茎。
雌の本能が、もっともっとと囃し立てる。
「っ動け!好きに動け、天狐」
「あう」
もう、どうにでもなれ。
外れた箍に本能が漏れ出し、もう早速自分がどう動いたのかなんて覚えちゃいない。
もっともっと。
それしかなかった。
もっと、もっと。
いつの間にかシカマルに腰を強く掴まれ、限界を越してもなお衝かれ続けた。
「あ!んあ!シカマル!もう、あっ!」
「わりぃ!もうすこし!もっと!」
ぱち!ぱち!と肌がぶつかる音が洞に反響し、何度も何度も何度も求めあっている。
一際早くシカマルが動き、シカマルは私の下で果て精液を解放する。
射精を終えたシカマルは骨が抜けたように溶け、快楽に果て、だらしなくシカマルによりかかる私と共に洞の中で泥と化す。
「大丈夫か天狐。苦しくないか?」
「うむ。平気じゃ。」
声を掛けられどこかへ沈もうとしていた意識が浮き上がり、ようやく外の音へと意識が向いた。