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~短歌~

第11章 住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ




この日、仕事の手が開いた。と言っていたシカクと共に、火影とやらの所を訪れた。

「まぁ、確かに帰りが遅いな。」
「ただの護衛とはいえ、依頼ランクはA。それなりの人選はしていたようですが、いささか心配です。」
「他国の大名の護衛だったからな。アスマを筆頭に、シカマル、ネジ、テンテンの3人を付け戦力には申し分ないはずなんだが。」
「任務の失敗を心配するような面子じゃないですね……。」
「期日から三日も過ぎているのは気にはなる。少数の増援を送ろう。足の速い者を二人、送ってくれ。シカクに任せる。」
「は。」

礼をして踵を返すシカクの後に続き、火影の部屋を後にする。
人の目星は付いているのか?と質問すると、付いている。とすぐに返ってきた。

最近、人の肩に乗る事を覚えた。
シカクの様な大きな人間でないと乗る事が出来ないが、ここに乗っている方が、周りが良く見えるし、好きな時に降りる事が出来る。

今もシカクの肩に乗り、襟巻のように張りつく。
そして、目の前に居る人間なのか猿なのか判別できないような二人組と対峙している。
一人は以前カカシと共に私を捕まえて酒をしこたま飲ませた奴だ。

「ふむ。ネジとテンテン達がそんなことに。」
「だからこの間の修業に現れなかったのですね。納得です。」
「まぁ、そこで、あんたら二人ならぱぱっとあいつらに追い付くだろ。行ってくれるか?」
「もちろん!仲間の危機だ!見過ごせん!」
「で。ついでに。」

シカクはそう言うと、襟巻に徹していた私をひょいと掴みあげ、大きな猿に私を差し出す。


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