第1章 脅威の侵略者
「サッカー」
サッカーボール。学校を破壊した黒い物体はサッカーボールだったのだ。男はボールを蹴り、他の宇宙人にボールを送る。そして薄ら笑いを浮かべながら、雷門中イレブンたちを見つめ、言葉を続けた。
「サッカーはお前たちの星に置いて、戦いで勝利者を決めるための手段である。サッカーを知る物に伝えよ、サッカーにおいて我々を倒さぬ限り、この地球に存在できなくなるであろう」
「……だから、イナズマイレブンのおじさんたちと戦ったって言うのか!」
円堂がこぶしを震わせ、仁王立ちをしている。その声には怒りが孕んでいるようだ。当たり前だろう、学び舎を破壊され、伝説と崇めるOBたちにこれだけの怪我を負わされたのだ。怒らないことなど、あるわけがない。
「だったら、今度は俺たちと勝負だ!!」
「フッ……。見よ、この学校はすでに崩れ去った。すなわち勝負が終わった証……、もっともあれが勝負と呼べるものならばな」
宇宙人は円堂の言葉を嘲るように笑う。それだけで、どれだけOBの試合が一方的だったのかが推し量れるようだ。円堂が怒りにますますこぶしを強く握る。その隣で、雷門の点取り屋染岡が怒りを孕んだ表情で叫んだ。
「宇宙人だろうが何だろうが、学校ぶっ壊されて黙ってられっか!!」
「染岡……」
円堂、染岡の言葉にチームは団結する。彼らは皆、宇宙人と戦う意志があるようだった。たとえどれだけ未知数の相手でも、自分たちはフットボールフロンティアで優勝した。日本一になったという自信があるのだろう。彼らの表情には気合が満ちている。
「見せてやろうぜ!俺たちのサッカー!!」
「「おう!!」」
選手たちが声を合わせて宇宙人を見据えた。だが、宇宙人は全く円堂たちを相手にしていないようだ。不愉快そうに表情を歪め、冷たく彼らに言い放つ。
「その必要は、ない」
刹那、宇宙人の足元にあった黒いサッカーボールが紫色の光を放った。軽く蹴り飛ばしたボールは凄まじい勢いで円堂に向かってゆく。円堂はマジン・ザ・ハンドを繰り出そうと構えた、だがそれよりも早くボールは彼らすべてを吹き飛ばした。
選手やマネージャーの悲鳴が校庭出会った場所に木霊する。果てに黒いボールは彼らサッカー部室を粉々に打ち砕いた。