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嫉恋

第1章 脅威の侵略者




「顔色が悪い、大丈夫か?」
「ええ……、大丈夫です。……鬼道さん、ありえるんでしょうか。宇宙人がサッカーで襲撃してくるなんて」
「分からない。だが、OBたちが嘘をついているとは思えない。……この学校のありさまを見れば信じないわけにはいかないだろう」

いつもは冷静な鬼道も予想もできないこの事態に困惑の色を示していた。ゴーグルをしているのでよくわからないが、彼の表情もいつになく動揺している様に花織は思える。花織は鬼道の言葉に俯いた。花織は鬼道の言葉を信頼している、鬼道が肯定するのならばきっとそうなのだろう。

「花織、……?」

先ほどよりも不安を色濃く見せる花織の肩を心配そうに支えた鬼道が、何かの違和感を覚え、あたりを見回した。その違和感は彼以外にも数名気が付いているようで、頻りにあたりを見回すものは他にもいるようだ。花織は半ば見えない何かに怯えながら辺りを見回す。すると、微かに風を切るような音が耳に届いた。

「……っ!円堂!!」
「!!」

咄嗟の動作で花織を庇うような姿勢を見せながら、鬼道が円堂を呼んだ。刹那、黒い球体上の物体が頭上を横切る。それは元々雷門中学の校舎であった瓦礫の上に降下し、紫色の禍々しい光を放つ。例えるならば、TVで見るブラックホールのような……、そんな光の中に数人の人影が現れた。

「我々は遠き星エイリアよりこの地に舞い降りた、星の使徒である」

奇妙な髪型に、奇妙な服装。話しているのは紛れもなくこの世界の言語だが……、そこに立つ生物はどこか常人とは違う、そんな雰囲気を醸している。突如現れた宇宙人と思わしき数名の内、リーダーらしき人物が唐突に語り始めた。緑色の髪が重力に反して逆立っている、シルエットはまるでソフトクリームのような男だ。

「我々はこの星のある秩序に従い、我々の力を示すと決めた。その秩序とは……」

宇宙人はぽんと足で先ほど宙を舞っていた黒い球体を蹴りあげ、手に取った。花織はじっと目を凝らす。何だろう、あれは……。その答えは次にその男が発言した言葉に含まれていた。
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