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嫉恋

第2章 想いのすべて


***

再びエイリア学園に敗北し、キャラバンは鹿公園へと戻った。キャラバンの中ではエイリア学園のシュートを受け続けた円堂の手当が秋、春奈、夏未によって行われている。花織はむしろ人数が多くても邪魔だろうとキャラバンの外で選手たちの話を聞いていた。

円堂を心配し、己の力の無さを悔やむ選手たち……、だがその中で選手たちは思うことがあるようだった。それは花織も同じであり、チームにとってあまりよくない感情であった。

「納得いかないぜ……っ!何なんだよ、監督のあの作戦は!ディフェンスをあんなところまで上げるなんて!どうぞ点取ってくださいって言ってるようなもんじゃねえか!!せっかく鬼道が奴らの攻撃パターン見抜いたってのによ!!」

染岡が苛立ったように傍に在った木に向かってこぶしを放つ。元々監督に対して不満を抱いていた染岡だ、ますます監督に対しての不信感が募ったように思える。そんな染岡の言葉に同調するように目金も言葉を続けた。

「結果は32-0で完敗。一回目の時よりも酷い負け方ですからね」
「SPフィクサーズのときは凄い監督だと思ったのにー……」

あの温厚な壁山ですらこの様子だ。きっと口にはしないが監督に対して不信感を抱いている者は多そうだ。染岡がそれを察したのか、耐えかねたように人の波を掻き分ける。

「理事長に連絡して、監督を変えてもらう!!」
「待て染岡!」

だがその歩みを止めたのは今や雷門の参謀となりつつある鬼道だ。染岡は眉間に皺を寄せたまま鬼道を振り返る。

「何だよ鬼道!まさかお前、監督の肩もつってのか!?あんなわけわかんない奴の!」
「そういうわけじゃない。だが、結論を出すのは監督の考えを知ってからでも遅くない」

鬼道が静かな声で呟いた。不思議なことに彼の言葉は監督への不満から興奮した様子のチームメイトの心を落ち着かせた。きっと彼自身が一番落ち着いて状況を推測しているからであろう。
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