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嫉恋

第2章 想いのすべて




「すまない、我儘だとは思っている。だがそれでも花織の安全が保たれないならば、俺が花織を危険に晒す判断をしなければならないなら、……俺は現状で奴らに勝負を挑むことすらも賛成できかねる」

要は二人とも、花織が安全であるか否かが何より大切なようだ。二人とも花織に対して特別な感情を抱いている。チームメイトもそれを知っていて無理強いをするのはどうかという思いが広がり始めていた。そもそも、マネージャーの女の子を戦力として期待すること自体がとても微妙な事だからだ。

「一郎太くん、鬼道さん。私は……。私は試合に出たいです、監督許可も下りているんですよ。一郎太君が言ってた通り、入院してる皆のためにも私だって戦いたいです!みんなの力になりたいんです!エイリア学園に昨日の試合の雪辱を果たしたいから……!!」

お願いします、と花織が勢いよく頭を下げる。鬼道も風丸も奥歯を噛みしめ、花織から視線を逸らした。花織の意見がこうなのだ、もはや花織が出ることは決定して試合を行うことに決まったかのように思われた。待ちかねていたらしいレーゼはふうとため息をつき、円堂に答えを求める。

「決断したか?」
「待って!!」

女の子の声が響いて、皆そちらを振り返る。そこには雷門ユニフォームを着用したSPフィクサーズのキャプテン、財前塔子が立っていた。

「あたしが出るよ!……その子の代りにあたしが出る。それなら問題ないでしょ」

雷門の選手たちはざわざわと塔子の登場に動揺の声を上げた。何故雷門のユニフォームを着ているのか、それは定かではなかったがここで重要視するところではないだろう。彼女は試合に出てくれるというのだから。

「パパを取り戻す、アンタたちを倒してね」

キッとレーゼらを睨み付け、塔子が言う。円堂はよし、と頷いてレーゼに向き直った。

「さあ、11人揃ったぜ!」

漸く試合を開始できる。長々と時間が掛かったが、これでエイリア学園にとっても雷門にとってもすべてが丸く収まった形であるだろう。レーゼは目を伏せ、呆れた様子で円堂に吐き捨てた。

「われらも甘く見られたものだ……。いいだろう、二度と立ち上がれない様に叩き潰してやる」

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