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嫉恋

第18章 風を愛する者へ




「何をこんな小娘の言葉で動揺しているんですか!?貴方はエイリア石を得た、選ばれし者。もっともっと貴方の力を見せつければ、この娘も理解するはずですよ!」

研崎が風丸に向かって叫んだ。その言葉と共に風丸の胸元から紫色の光が溢れる。エイリア石の光だ。その人を魅了する光は花織の説得によって揺らぎかけた風丸の心を再び悪い方向へと落ち着けようとしていた。

「そうだ……。花織は分かっていないだけだ。エイリア石の力を」
「一郎太くん!!」

花織が立ち上がって風丸の名を叫んだ。彼の元へ駆けだそうとしたが、そんな彼女の手を研崎の部下である黒服が掴んだ。研崎は風丸に背を向け、花織を振り返る。黒服に両脇を固められた花織に研崎は忌々しげな目を向ける。

「やはり貴女はハイソルジャーの心を乱す因子になりましたね……。ジェネシスとの戦いの前にこちら側へ引き込んでおくべきでした」

研崎が花織を睨みながら呟く。その研崎の言葉に今まで呆然と二人のやりとりを見ているしかなかった鬼道がハッと我に返る。気が付いたのだ、先日花織を誘拐しようとしたエイリアが誰の差し金で花織を襲ったのか。

「……っ!じゃあ花織を誘拐しようとしていた奴らは!」
「そうです。この娘は風丸くんの心を揺るがす存在、いわば邪魔だったのでね。まあ、今からでも遅くはない」

研崎は花織に近づき花織の目の前にエイリア石を翳した。花織は黒服から逃れようとみもがいていたが、急に反抗をやめる。魅力的な紫色の光に釘付けになったのだ。呆然と花織はエイリア石を見つめる。神秘的で怖いくらい綺麗だった。

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