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嫉恋

第18章 風を愛する者へ




花織は悲痛な表情を浮かべて目を伏せる。花織が知り尽くした風丸のプレーはどこにも見当たらない。花織はそれがとてもショックだった。

……私の知っている一郎太くんじゃない。

いつもなら、彼を見ているだけで楽しいのに今はひたすらに胸が痛い。

だがプレーが違うのは決して彼だけではなかった。他のメンバーもいつになく攻撃的で、パワーが格段に上がっている。ジェネシスとの試合を終えて実質地上最強となったはずの雷門イレブンの技やプレーを軽々と止めた。きっと彼ら自身もパワーアップしていたのだろう、それをエイリア石が人間離れしたものへと跳ねあげた。

先取点はダークエンペラーズだった。闇野のダークトルネードが木暮と綱海を、染岡がワイバーンクラッシュを吹雪を吹き飛ばして得点を叩き込む。ゴールには至らなかったが半田と松野もレボリューションVという技をゴールに向かって放った。

花織は風丸を見つめている。胸の中にあるぞわぞわとした感覚、風丸のプレーを見ていると落ち着かなくて、息が苦しくなる。

「絶対に通さない、この試合勝って見せる!!」

リベロの円堂が風丸を止めるべく風丸のマークに付く。風丸は自慢の速さで円堂を抜き去ろうとしたが円堂は何度も風丸の行く手を阻む。しつこく、粘り強い円堂のマークに風丸が苛立ったような表情を見せた。

「邪魔だ!!」
「……っ!」

風丸が円堂をボールで吹き飛ばす。花織は思わず立ち上がってしまった。今のプレーは、いくらなんでもあんまりだ。風丸の行動に花織はぶるぶると手を震わせる。風丸がそれに憤慨した綱海すらも突き飛ばした姿を見て、花織は唇をぎゅっと噛みしめた。
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