第17章 悲しみの結末
ヒロトが瞳子監督のことを姉だと呼んだ。
その話は一瞬にしてチーム内に広がり、雷門の選手たちは瞳子に詰め寄った。こんな事実が出てきて疑われるのは一つ。監督はエイリア学園のスパイだったのではないかということだ。選手たちは監督の今までの不審な点を突きつけ、説明を求めた。監督は黙って何も言わないでいる。
「本当に、アイツの姉さんなんですか?」
円堂が皆を宥め、瞳子に確信を問うた。瞳子は息を付き、髪を掻き上げる。そしてじっと円堂を見つめて話し始めた。
「確かに私は貴方達に隠していることがある。……でも、もう少し待ってほしい。エイリア学園はただの宇宙人ではないわ」
ただの宇宙人ではない。その言葉に選手たちは動揺の声を上げた。花織も監督の言葉の意味を考える。どういうことだろうか、ただの宇宙人ではないというのは強大な力をもっているということだろうか……。
「皆には、私と一緒に富士山麓に行ってほしいの。……そこですべて話すわ」
「何故富士山麓なんですか!?」
思いにもよらない場所に選手たちはどよめき、塔子が声を上げた。富士山麓、そういえば最近のニュースで富士山のある一部分だけ、衛星でも画像が確認できなくなった場所があると聞いた。もしかしてそこに?
「そこに宇宙人がいる」
鬼道が呟く。監督は鬼道の言葉に対し、肯定も否定もしなかったが言葉を続けた。
「出発は、明日の朝8時。それまでに準備を整えておいて」
それだけ言い残して監督はその場を立ち去った。選手たちは監督の反応に納得のいかなさを感じている。リカがこぶしを握り、ムッとした表情を浮かべている。彼女の隣に居る一之瀬も監督に批判的な目を向けていた。
「そんなの、信用できひん」
「結局監督は、俺たちの質問には何にも答えなかった」