第14章 喪失の余韻
土門が手で日よけを作りながら呟いた。チームに別れ探索を初めて数時間、未だに何の手がかりも得られていない。花織は土門、吹雪と一緒に炎のストライカーの情報を探していた。何しろ鬼道は円堂、立向居と一緒にいつの間にか姿を消してしまっていたし、リカは一之瀬を強引に引っ張り沖縄デートや!!と恐ろしい速さで海へ向かって行った。結局、その様子に置いてけぼりになった土門とひとりでいた吹雪と一緒に組み、沖縄を探索することになったのである。
「うん。……みんなは何か手がかりを得られたのかな」
花織もタオルで汗を拭いながら土門の言葉に返した。暑さに汗が噴き出す。汗で身体はべたつくし、気持ちが悪い。花織はさらりと髪を掻き上げた。少しだけ首回りの熱が放散される。吹雪は未だにマフラーを巻いていて見ているだけで暑そうだ。
「豪炎寺くんだといいよね、炎のストライカー」
「ああ、久しぶりに俺も会いたいぜ。花織ちゃんもだろ?」
「うん、よく考えたらもうずいぶん経つよね。豪炎寺くんがいなくなって」
花織は奈良で豪炎寺が去ってしまったという話を聞いた時を思い返す。そういえばまだ吹雪とは出会ってもいなかったし、風丸とも寄りを戻す前だった。そう思うともうかなり昔の事のように思えてしまう。頼りがいのある雷門のエースストライカー、花織も豪炎寺には戻ってきてほしいと思う。
「染岡くんも豪炎寺くんのこと、好きだったよね」
「そうだな」
吹雪は染岡から豪炎寺がどんな人物かを簡単に聞いている。そして染岡は吹雪の言うとおり染岡は豪炎寺とずっとツートップでやってきていたから、恐らく円堂たちとは別の意味で親交が深いだろう。初めは吹雪のように豪炎寺も毛嫌いしていたが、いつの間にか本当に打ち解けていたと思う。それはもちろん吹雪も例外ではないが……。