第2章 想いのすべて
「我々は総理大臣警護のSPだ!」
「だからっていきなり宇宙人呼ばわりするなんて、失礼じゃありませんか!」
黒服集団に風丸が苛立ったように言った。花織は今度はそちらへと視線を向ける。どうしてだろう……、花織は首を傾げた。彼が何となく、気が立っている様に思えたのだ。思うと同時に彼と目が合う、だがすぐにその視線は逸らされてしまった。
「宇宙人はどこだ!!」
また誰か来た、女の子の声だ。叫び声と共に橋の上に姿を現したのは、同世代の女の子だった。SPたちと同じスーツを身に纏っている。桃色の髪で可愛らしい顔立ちの女の子だ。身長は花織と同じくらいだろうか。花織は中学女子の平均身長に届かないぐらいなので、背は高くないほうだろう。
「だから、俺たちは宇宙人じゃない!!」
彼らに向かって円堂が声を荒げれば、選手たちが一斉に彼女に向かって抗議の声を上げた。だが、彼女はつんとした様子で彼らが黙るまで待ち、勝気に微笑む。
「証拠があるにも関わらず往生際の悪い宇宙人だね。……それに、そうやってムキになって否定するところがますます怪しい」
「宇宙人じゃないったら、宇宙人じゃない!!」
「いーや、宇宙人だ!!」
円堂とSPの女の子が互いの意見を主張し合いながら睨みあう。ここまで来るともはや水掛け論だ。この問答はしばらく続くものかと思われたが、意外にも少女の提案によって終結した。
「そこまで言うなら証明してもらおうか」
「よし、望むところだ!!」
絶対に証明してみせる、雷門イレブンはそんなふうに意気込んで見せた。