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嫉恋

第10章 戦士の休息




「ダーリン!そないに照れんでもええやん!」
「だからダーリンじゃないって」
「またまたもう、照れてもうてから」
「うわあ、円堂ー……!」

うわあ、はこちらの台詞である。雷門のメンバーがそう思った時だった。

「ちょいどいて」

どこからともなく気の強そうな女の子が現れ、円堂を押しのける。その突然の登場、そして幼馴染を押しのけられた風丸は憤慨した様に声を荒げた。

「ちょっと何するんだ!」
「何って、リカ呼びに来たに決まってるやろ」

今度は別の所から声がする。ちらりとそちらに視線を向ければ大勢の女の子が同じ服を着てそこに立っていた。同じ服、というか皆背中に背番号が付いているところを見ると何かのユニフォームのようだ。そしてリカを呼びに来た、という言葉。その言葉から察するに先ほど一之瀬をダーリンと呼んでいた女の子の名前はリカというのだろう。

「キュート!」
「シック!」
「クール!」
「うちらナニワのサッカー娘!」
「キュートで、シックで、クールな大阪ギャルズCCC!」

わー、ぱちぱちぱち。女の子たちは雷門イレブンを余所に勝手に盛り上がっている。とりあえず彼女たちはサッカーチームのようだ。今時の女の子感が先ほど一之瀬をダーリンと呼んだ女の子と同じように強く、可愛い子も多い。

「何やっとんのやリカ!!練習時間とっくに過ぎてんで!!」

先ほど円堂を押しのけた女の子が扉を開けて怒鳴り込む。が、中で見慣れない男の子を抱きしめている彼女を見て驚愕したようだ。怒鳴り込んだ女の子は次はテーブルの上にある皿に目を移す。ハートマークが描かれた皿、何か察するものがあったようだ。

「みんな!リカが結婚相手見つけたで!!」
「「「結婚相手ー!?」」」

きゃあきゃあ騒ぎながら女の子が扉に押し寄せる。大変なことになってしまったと、花織はため息をついた。ちらと隣にいる風丸の表情を窺う。彼がたくさんの女の子を目にしても疲れたような表情をしているのに安堵せずにはいられなかった。

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