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嫉恋

第10章 戦士の休息



***

あの後、ふたりは集合時間が迫っていたこともあり、足早にナニワランド入口付近へ戻った。花織は歩いている間もペンダントを見ては嬉しそうに表情を綻ばせていた。それを見ていると風丸もまた、それが微笑ましくて嬉しくなる。本当にデートの様な一時であった。

さて、集合場所に到着するとほとんどのメンバーが集合していたのだが、まだひとりだけ戻ってきていない人物がいるようであった。今日、中々姿を見かけていない一之瀬一哉である。彼は探索をひとりでしていたようで、誰も姿を見ていないのだそうだ。どこへ行ったのだろうか、メンバーの中で話し合いが行われる。聞き込みを行っていくとある一般客から一之瀬らしき人物が、近くでお好み焼き屋を経営しているお店のおじょうさんと遊園地を見ていく姿をみた、という情報を得たのである。

「ここだな、あの子たちが言ってたのは」

先頭に立つ円堂が呟いた。大阪の市街地へ出て数分、そのお好み焼き屋が見つかった。暖簾が掛かっているから今は営業中だろうか、看板にもでかでかとお好み焼き、と書いてある。一見普通のお好み焼き屋だ。

こんなところに一之瀬が?きっと花織だけでなく誰もがそう思ったことだろう。それに一之瀬はナニワランドでエイリアの手がかりを探していたはずなのに、何故ナニワランドを出ているのかが疑問だ。だがそんな疑問すら抱かない様子の円堂がガラガラとお店の扉を開ける。そこには探していた一之瀬の姿があった。

「いらっしゃい」
「あっ、円堂!」

中には一之瀬と、もう一人青髪の女の子がいた。いらっしゃい、という声が聞こえたからきっとこの子がこのお好み焼き屋の店主の娘なのだろう。青い髪に黒い肌、何だかイマドキの女の子という雰囲気がその子からは感じられた。

「何やってるんだよ、こんなところで」
「ああ!!お好み焼き!ズルいッスよ、先輩だけ!!」

円堂が呆れ調子で問いかけたと同時に壁山が円堂を押しのけ叫んだ。一之瀬の前には確かにお好み焼きを食べた後と思しき皿が置いてあった。皿にハートマークが描いてあるのが気になるが……。一之瀬は頭を掻きながら壁山の言葉を誤魔化した。

「ちょっといろいろあってさあ」
「コイツらか?さっき言ってた仲間っちゅーんは」

女の子が一之瀬に問う。一之瀬は返答しながら立ち上がった。
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