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嫉恋

第10章 戦士の休息




「じゃあ、やります」
「え、でも……」

風丸がお姉さんの言葉に頷いた。隣で花織が驚いたような、しかし未だ眉根を寄せた表情を浮かべている。風丸は花織をちらりと見た。……俺は今まで花織に彼氏らしいことを何もしてやってない。ふと彼はそう思ったのだ。こんなことでは彼女は離れて行ってしまう、何せライバルは多いのだから。それに自分が贈ったプレゼントを彼女に身に着けてもらえる、というのも悪い気はしなかった。

「やってみるよ。俺、花織に何もプレゼントしたことなかったし」
「良いよそんなの、気にしなくたって……」
「デートの記念になるだろ?……だから、やってみるよ」

風丸がふっと男らしく笑みを浮かべる。デートの記念、そういう言葉に女の子は弱い。実際、花織もそうであった。胸をときめかせ、恥ずかしそうに口籠ってしまう。そんなやりとりを見ていたお姉さんは青春やねえ、と言いながら風丸の肩を叩いた。

「それにしても兄ちゃん、男やわあ。さっきは女の子と間違えてごめんな?お詫びにゲームのボール、ホンマは3回しか投げれへんのやけど、2回おまけしたる!」

お姉さんはせかせかと1プレイの分のボールが入った籠に2つプラスして風丸に渡す。風丸はゲーム一回分の料金を支払ってそれを受け取った。籠をゲーム台の上に置き、ボールを一つ右手に持つ。するとお姉さんがゲームの説明を始めた。

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