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嫉恋

第9章 精神の崩落




未だ退院の日程は決まっていないらしい。だが彼らの怪我は随分とよくなったようであった。以前は本当に怪我で痛々しい様子であったから、こんなふうに元気な姿が見られると安心できた。

「それより花織、今お前選手として活躍してるんだって?円堂が言ってたぞ」
「しかもジェミニストームとの試合の時はテレビに映ってたしね」

半田が花織のことを見つめて問いかける。マックスもそう言って花織が試合に出ているということを肯定する意見を出した。花織はえ?と一瞬驚いたような顔をしたが、そんなことないよと顔の前で手を振った。

「確かに選手として試合に出ることもあるけど……。活躍はしてないよ、人数が足りないよりはマシかなって感じ」
「でも疾風ダッシュ使うんだろ?」
「まあ……、ね?」

くす、と意味深に笑いながら花織が風丸に視線を送ると風丸は少し頬を染めて、ああと言った。そんな彼が照れくさそうに頬を掻く姿を見て、マックスが呆れた様に手を振る。

「あーあー、もうお熱いなあ。キャラバンに乗ってる皆に同情するよ、僕」

マックスがワザとらしく声を大きくため息をつく。すると向こう側に居た少林たちがこちらの話題に食いついてきた。

「えー!風丸先輩たち、仲直りしたんですか!?」
「どっちからですか?やっぱり花織先輩からですか?」

何と思いもよらないことに二人の恋路については一年生も意外なことに興味があったようだ。花織と風丸は顔を見合わせて、困ったように笑う。そして自分たちを祝福したいのか、からかいたいのかよくわからない彼らの質問に誤魔化しつつも答えるのだった。
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