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嫉恋

第8章 届かない場所




「でも、それじゃ佐久間君たちが……」
「これは監督命令よ!私の目的はエイリア学園を倒すこと、この試合にも負けるわけにはいかない!」

花織は強くこぶしを握りしめた。それでいいのだろうか、試合に勝てば相手チームのことはどうでもいいとでもいうのだろうか。そんなの余りに無責任ではないか。花織はじわじわと沸き起こる怒りを堪えて監督の方へ歩を進める。だがそれは鬼道の言葉に遮られた。

「試合を続けよう。……たしかに試合を中止すれば佐久間たちの身体を守ることはできる。だが、この試合は佐久間たちの目を覚まさせるための試合。今のアイツらにはサッカーを通してでなければわかってもらえないんだ。勝つことに禁断の技など必要ないということを。もしここで試合をやめれば佐久間たちは完全に影山の影響下に置かれてしまう。そして……、いずれあの技を使って二度と試合できない身体に」

花織は鬼道を振り返った。それでも、と言いたかった。だが鬼道が下したのは苦渋の決断だったはずだ。仲間を守るため、一番何が必要なのか。これは鬼道と彼らの問題だ。外野の花織が口を挟み、ごちゃごちゃと意見を述べる筋合いはない。鬼道が言うならきっとそれが最善なのだ。

「やはりこの試合で救い出すしかない!」

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