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嫉恋

第7章 瞳に映る君




エイリア学園ファーストランクチーム、イプシロンとの戦いを受けざるを得なくなった漫遊寺イレブンは試合開始後6分で誰もフィールドに立っていることができなくなっていた。イプシロンはジェミニストームよりも速く、強靭だった。イプシロンの力がジェミニよりも遥かに格上だということは、選手たちもマネージャーも見ていてはっきりと感じ取れた。

「約束通り、学校を破壊する」
「待て!」

イプシロンキャプテン、デザームが漫遊寺中学を破壊しようと黒いサッカーボールを掲げる。だがそのボールが蹴りだされるよりも早く円堂が叫んだ。

「まだ、試合は終わっちゃいない!俺たちが相手だ!!」
「お前たちが?」

叫んだ円堂の方に視線を向け、デザームを筆頭としたイプシロンの選手たちが怪訝そうに雷門イレブンの方へ視線を向ける。雷門イレブンは困惑、不安をどこか浮かべながらも闘志を見せてイプシロンを見据えた。デザームがフッと笑う。そしていいだろう、と試合を受ける発言をした。

「でもキャプテン、目金先輩が……」

強くイプシロンの選手たちを睨む円堂に言いにくそうに壁山が言った。そう、目金はツルピカール事件のせいで足を捻挫し、とても試合に出られるような状況ではないのだ。円堂がちらと風丸の隣に居た花織を見る。

「月島、頼めるか?」
「……もちろんです。いつでも準備は出来ていますから」

円堂の問いかけに花織が凛として答えた。隣に居た風丸が、ぎゅっと花織の手を何も言わずに握る。きっと彼は本当は花織が試合に出ることは反対だろう。だが、今この状況でそんなことはいっていられないのだ。ジェミニストームと奈良鹿テレビの屋上で試合した時とは違う。棄権すれば漫遊寺中が破壊される。

だが、本当は怖い。

花織は風丸の手を握り返す。不安と恐怖で表情が歪むのを必死にこらえ、毅然とした態度をとってみるが、先ほどの漫遊寺とイプシロンの戦いを見ていてまたジェミニストームと初めて試合をしたときのようになるのではないかという不安が胸の底から花織の中で込み上げていた。でもやるしかない、今は選手が足りないのだから。

「キャプテン、花織先輩が出なくても大丈夫です!11人目ならここに居ます!」

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