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嫉恋

第7章 瞳に映る君



***

翌朝、元々朝が早いのと昨日の少年との一連の出来事のせいでよく寝つけなかったのもあって花織は日の出と変わらない時間に外へ出た。早く起きられたことは一応、収穫になるのだから今のうちにも練習をしておくべきだろうか。

若干びくびくしながら昨日の夜も練習した河川敷へと向かう。昨日の少年にだけは出会わないことを祈った。花織はサッカーボールを抱えてあたりを見回す。どうやら誰もいないようだ、と思った瞬間、背後から彼女の名を呼ぶ声が聞こえた。

「花織!」

一瞬びっくりしたが、声だけで一体誰なのかはすぐにわかる。表情を綻ばせながら花織は彼を振り返った。青い髪を揺らしながら彼が、花織の恋人の風丸がこちらへ駆けてきている。そして花織の傍に到達すると、おはようと彼は笑った。

「どうしたんだ、こんな早くに練習なんて」
「目が覚めちゃって……、一郎太くんは?」
「俺もだよ。窓の外を見たら花織がいたから、急いで来たんだ」

彼はそうやって笑うが、花織はきっと彼が花織とは別の理由で寝つけていなかったのではないかと思った。今日はイプシロンの襲撃予告日だ。彼は真面目で責任感が強い、その上以前円堂に相談していた件もあったから、もしかすると最後の調整をしたくて元々ここへ来るつもりだったのかもしれない。

「よかったら一緒に練習しないか?」
「迷惑じゃないなら……、一緒にしたい」

花織は風丸との実力差を考え控えめな返事をした。最後の調整をするならば、彼の邪魔になってはいけないと思ったのだ。

「迷惑じゃないさ。行こうぜ」

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