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嫉恋

第7章 瞳に映る君




花織がそう問いかけると春奈は首を振った。そして俯いて何でもないんです、と呟いた。明らかにいつもの元気がない。何かあっただろうか?……そういえば、今日はやけに鬼道が春奈を気にしているような気がした。

「悩み事?」
「いいえ、大丈夫です。ごめんなさい、ぼーっとしちゃて」

そう言って春奈はふらりと花織の傍から離れてしまう。どうやら話したくないか、花織には話せない事情なのだろう。花織は一度夕食の支度を夏未に任せ、選手たちが練習しているであろう河川敷へと向かった。皆、真剣に、また楽しそうに練習に取り組んでいる。

「あっ!月島―!!お前も練習しにきたのかー?」

花織が河川敷に現れたことに気が付いたらしい円堂が、花織に向かって手を振る。そのせいで練習がストップしてしまった。花織は円堂に手を振りながらも、慌てて練習は続けて、と叫ぶ。そして選手の中から目的の一人を探した。

「鬼道さん!少しいいですか!」

彼を見つけて時間をくれるように頼む。鬼道は花織に気が付くと足を止めた。そして彼は練習を抜け、マントをはためかせながら花織の方へ歩み寄ってきてくれた。

「すみません、練習中に」
「構わない。何か用か、花織」

腕を組み、鬼道が何かあったのかと心配そうに花織を見た。花織が練習中に邪魔を承知で声を掛けるなんてことは滅多にないから余計に何か大変なことがあったのではないかと勘繰っているようだ。

「では単刀直入にお聞きします。……春奈ちゃん、何かあったんですか?」
「春奈が?」
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