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嫉恋

第6章 煌めきのひととき



***

あのあと、花織が急いでグラウンドに降りるとすでにフィールドにはエイリア学園ジェミニストームの姿があった。レーゼは学習能力がない、と雷門イレブンを罵ったがそれについては実力を示せばよいだろう。

緊急テレビ中継も行われる中、試合が今始まろうとしていた。だが、ひとつまた試合開始前に問題が発生していた。

「吹雪くん、貴方センターバックに入って」

円堂や栗松らが吹雪にガンガン攻めて点を取ってほしいと声を掛けていた時だった。監督はさらりと円堂たちに背を向けたまま、指示を出す。円堂らは吃驚の声を上げた。吹雪のエターナルブリザードで得点したいと考えていたからだ。

「ディフェンスに専念するのよ。絶対に前線へ上がらないで、エターナルブリザードは封印してもらいます」
「はい」

吹雪は監督の指示に素直に頷いた。しかし周囲の反応はそうではない、皆納得がいかないようだった。誰もが不安そうに監督を見る。

「何故です!?吹雪のスピードを生かした攻撃、それが奴らへの対抗策でしょう!?」
「意見は聞いてないわ」

珍しく寛容な一之瀬が監督に対して声を荒げた。だが監督はこれをさらりと流して背を向けてしまう。またきちんと説明はしないようだ。それに対してチームは不満が募っていく。花織も監督をじっとりとした目で睨んだ。

だが、衝撃はそれだけに止まらない。

「月島さん、貴女はサイドバックよ。準備はできてるのかしら?」

唐突に名前を呼ばれて、風丸の隣に立っていた花織はびくりと肩を揺らした。風丸もハッとした様子で監督を見る。他数名、そんな視線を送る者もいたが、監督は動じずに言葉を紡いだ。

「ちゃんとスパイクも用意してるわね、貴女もディフェンスに専念するのよ」
「監督……!でも、花織は」

花織よりも先に風丸が声を荒げた。その表情にはやはり花織を出場させるのは反対だ、といいたげな雰囲気がある。それもそうだ、何せ花織を抜いても雷門イレブンの人数は足りているのだから。わざわざマネージャーの花織が危険を冒して出る必要はない。

「意見は聞いてないわ、何度も言わせないで」

風丸の言葉を遮り、瞳子は去る。チームには動揺が走っていた。吹雪のディフェンス、風丸らが常々反対する花織の試合への参加。
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