第6章 煌めきのひととき
「花織、遅いよ!僕もう、待ちくたびれてたんだからね」
「おいマックス、落ち着けよ」
電話の奥からがやがやと声が聞こえる、だけでなく画面には病衣姿のマックスと半田が映っている。どうやら花織は先ほどの操作でビデオ通話にしたようだ。彼女の手の中にある携帯を風丸は覗き込む 。彼らは思ったより元気そうだった。
「ごめん、中々一郎太くんと話す機会がなくて……。でもちゃんと話せたから、って報告」
「みたいだね、ちゃんと風丸が映ってるし。風丸久しぶり、やっと花織とよりを戻したんだね」
マックスが風丸に声を掛ける。
「あ、ああ」
「キミもキミだよ。いつまで花織と喧嘩したままでいるつもりだったのさ?キャラバンが出発してから2週間以上たつのに今まで何もなかったわけ?」
「マックス、あんまり興奮するなって!注目されてるぞ!」
画面の中のマックスと半田が揺れる。どうやら携帯を持つマックスの肩を半田が揺らしたためのようだ。風丸はそっと花織の身体を寄せる。そしていつもの花織が頼りになると感じている微笑で告げた。
「……何も無くはないだろ?こうやって仲直りできたんだから。……花織が俺を選んでくれたからな」
風丸が花織に笑い掛ければ花織は嬉しそうに彼の胸に身体を預けた。すなわち、寄り添っている様に半田たちには映るだろう。