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嫉恋

第6章 煌めきのひととき




「ああ!俺たちディフェンスがボールを取って、吹雪や染岡に繋げなきゃいけないからな」

頼もしい横顔。先日、聞いた彼の不安は解消されただろうか。花織は彼を見つめてそんなことを思う。ずっと心配だった、あんなことを彼が言うなんて思っていなかったから。だが、練習の成果が出た為か彼はとても晴れ晴れしている。

「期待してるよ。一郎太くんの走りに」

花織はクス、と笑う。こういう掛け合い、前にもよくやった。そしてふと思い出した、自分があることを忘れていたことに。花織は抱えていた自分の荷物の中、コートのポケットから携帯電話を取り出す。

「一郎太くん、ちょっといい?」
「花織?」

突然携帯を取り出した花織に風丸が不思議そうに首を傾げる。花織はとある番号を選択するとすぐさま呼び出しをする。花織は携帯を耳に押し当てて相手が出るのを待った。コールが1回、2回……、5コール目で相手は出た。

「もしもし。……久しぶり、今時間ある?報告したいことがあるんだけど……。え?うん分かった」

花織は携帯を耳から離し、携帯のボタンを操作する。風丸には今の状況が全くつかめなかった。困惑した様子で花織の動作を見守っていると花織の携帯から音楽が流れた。エリーゼのために、だろうか。携帯の保留音か?

「相手は誰なんだ?」
「あ、ごめんね。……マックスくんと半田くん。あのね、私がちゃんと一郎太くんに話ができたら連絡するって約束してたんだ」
「マックスと半田?」

キャラバンでエイリア学園を倒すたびに出る数時間前、確かに花織は彼らと話して約束をした。ここの所、忙しくて連絡を約束していたことをすっかり忘れていたのだ。風丸はきょとんとした様子で花織を見ていたが、彼を現実へ引き戻したのは携帯から聞こえた声だった。
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