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嫉恋

第5章 心の駆け引き




「世宇子中が使った神のアクア。あれがあれば、すぐにパワーアップができるだろ?世界を救うためなら使っても許されるんじゃないか」

花織は風丸の言葉に口元を覆った。そんなに思いつめていたの……?

神のアクアは人間の能力を神のレベルにまで上げてしまう、言わばドーピング剤のようなシロモノだ。エイリア学園を倒すためだとはいえ、使って許されるものではない。真面目な彼がそんなことを言い出すなんて……。

風丸が責任感の強い人物だということは重々知っている。でもそんなことを言うなんて本当にどうかしている。よほどエイリア学園を倒せないことに責任を感じているのだろう。

花織が風丸の真意を汲み取ることなどできなかった。あたりでもはずれでもある答えが彼女の中で展開される。

「何言ってるんだ!神のアクアなんかに頼っちゃだめだ!それじゃ、あの影山と同じになっちまうぞ!」

円堂の声が澄んだ空気に響き渡る。その大声に花織は驚き、キャラバンに身体をぶつけてしまった。少しだけ軽い音が響く、が2人は気づかなかったようだ。

「エイリア学園はサッカーで人を傷つける。だからこそ、俺たちは正々堂々と戦って絶対に勝たなきゃいけないんだ!!」

円堂がキャラバンの上で立ち上がったようだ。ほんの少しキャラバンが揺れる。花織はまた音が立たない様にとキャラバンから少し離れた。そっとキャラバンの上を見上げる。風丸の立ち上がる姿も見えた。

「悪かった。……何焦ってるのかな、俺。忘れてくれ」
「特訓特訓!なろうぜ、風に!!……って、ん?」

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