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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第46章 緋星(あけぼし)喰われしその時に、心炎で天蠍を衝け ✴︎✴︎



六日前—煉獄邸の庭にて。
七瀬は槇寿郎にに思い付いた動きを全て見て貰い、終えると木刀を一振りし、そこに纏っていた炎を消す。

「今、見て頂いた通りです。壱から玖ノ型までの九つ。それから私が編み出した改の三つを合わせると丁度十二個になります。これが十二の炎…ではないかと思うのですが」

十二の松明。始まりは十二の炎。恐らく炎の呼吸の九つに三つの改を加えた型を順番に放つ事なのではないか。彼女はそう推測をした。

「こういう儀式のような催しに自分が役目を任される……それは一般隊士の私にはそぐわないと思います。だから柱である杏寿郎さんが担当されるのかなあって」

「正直俺は驚いたぞ、陸ノ型の時もだったが、今回はそれ以上だ!」

「ありがとうございます、でもまさか自分の編み出した改が鬼殺隊の大切な行事に使われる事になるなんて思いもしませんでした」

「何が起こるかなんて誰にもわからない。よく言われる事だが、本当にその通りだ」


そして五日前 ——耀哉とあまねの手紙をそれぞれ読んだ後の事。

「今、杏寿郎さんに壱から玖ノ型まで繋げてやって頂きましたけど。先程のお手紙に書いてあった通り、私が編み出した三つの改を加えると丁度十二個になります」

「始まりは十二の炎…十二個ある松明に柱である俺が炎を灯す……と。そう言う事か!」

「はい、そうです。どう考えてもこの役目は杏寿郎さんしか出来ないなあと思って。一般隊士の自分がやると言うのは分不相応ですもん」

右手に持っていた木刀をスッと構えた七瀬は陸ノ型である心炎突輪を放つ。木刀から鮮やかな刺突が一つ放たれるが、空気と混ざってすぐに消失した。

「杏寿郎さん、右手見せて頂いて良いですか?」

「ん?どうした」

杏寿郎は七瀬に掌を見せてる。今は日中だ。そには緋色の蠍座が横たわっていた。

「上から数えて五つめのここ。アンタレスと言って、蠍座の心臓に当たる部分なんです」

「アン…?」

「タレス、です」

彼女は該当の点を右手人差し指でとんとん、と指差す。

「ここをひと突きすれば、きっと血鬼術が解けるんじゃないかと思うのですが……それが何に例えられるのかがまだわかりません。すみません…」

そう言って杏寿郎に頭を下げた。

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