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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第19章 スサノオ・アマテラス・ツクヨミと大蛇(おろち) ✴︎



七瀬は炭治郎と顔を見合わせて笑ってしまった。それから彼女は自分と杏寿郎が導き出した解決策を、彼にゆっくりと話して行く。


「ふふ、それはね……」














「君と俺の考えを擦り合わせたい。聞かせてくれるか?」

「はい…えっと。一人で連撃を出す、もしくは同じ属性の型を二人で連続して放つ。私はこう判断したんですけど……如何ですか?」


七瀬杏寿郎さの目をじっと見据えた。
すると彼は「同じ意見だ」と言った後、彼女の肩にポンと刀を手にしていない右手を置く。


「お酒を投げつけると、動きが鈍りました。大正に蘇った八岐大蛇と言って良いかもしれません」

「蘇った、か。確かにな…。そして今からの方法だが、連撃はやはり体への負担が大きい。よって二人で呼吸を合わせて、同じ属性の型を放つ。これが最良だと俺は思うが、君はどうだ?」


炎柱は自分の戦術を、横にいる継子に確認をする。


「そうですね。でもその場合って、私……」

「竈門少年、そして俺。君は二回呼吸を合わせる事になるな」

「はい……私に出来るでしょうか」


炎の継子は両手に持っている茜色の刃を胸の前で構え、ギュッと柄を握る。すると肩にも力が入ったのがわかった。


「君一人でやれと言っているのではない。俺もいるし、竈門少年もいる。それに七瀬は息を合わせると言う事が特に長けている。だから……」



“ 俺の継子である君なら大丈夫だ ”


杏寿郎が七瀬の肩に乗せていた右手を離し、今度彼女の両手を上からギュッと握ってくれる。
すると大きな掌から、彼の思いがじわりじわりと伝わってきた。


『頑張ろう……! この思いに応えなきゃ! 』

七瀬は心の中でしっかり決意をすると「はい!!」と力強く、炎柱に返事をしたのである。







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