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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第19章 スサノオ・アマテラス・ツクヨミと大蛇(おろち) ✴︎






「あ!みんないますね。怪我してないかな……」

七瀬は日輪刀に左手を添えながら、杏寿郎と一緒に走っていた。炭治郎・禰󠄀豆子・善逸・伊之助が対峙しているのは、先程七瀬と杏寿郎が戦った蛟(みずち)や焔(ほむら)と同じような姿形で、二人いた。


「血鬼術——— 」
「疾風敏速(しっぷうびんそく)」

その技名の通り、早い速度の強風を出したこの蛇鬼の名前は颯(はやて)


風を操り、身長は百七十を少し超えた高さだ。
翠色(すいしょく)の髪を、頭の上で一つにまとめている。

瞳の色は若草色で、左頬にある蛇の形をした痣は髪と同じ翠色。
顔立ちは中世的で、角度によって女性にも見える。


袖がない深緑の羽織を素肌に纏い、袴は黒で足元は裸足である。例にもれず、この男の尾の先にも蛇の頭がついていた。


「俺の風ってさあ、人間を切り刻むのが1番得意なんだよ…ね!」


颯が人差し指を下から上に上げれば、先程放った風の斬撃がグン…とその通りに方向を変える。


「獣の呼吸・弐ノ牙」
「切り裂き!」

「ムー!!」

伊之助が腕を交差させるように二つの刀を振り、十文字状に風の斬撃を斬り裂く。

続いて禰󠄀豆子が鋭い爪で颯に切りかかるが、その体を大きく後ろに逸らしてかわした。


「へーぇ。君達、なかなかやるじゃん!じゃ、これはどうよ?…血鬼術 —— 」

「烈風砂塵(れっぷうさじん)!」


伊之助に向かって、砂ぼこりが激しく降りかかる。
目や鼻に入れば、途端に視野が狭くなったり、塞がれる術のようだ。猪頭の伊之助にはあまり影響がなさそうだが……。


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