第13章 浅緋(あさあけ)、君に口づける ✳︎✳︎
ビクッと体が跳ねた直後、昨日散々私の体の中を焼きつくした杏寿郎さんの熱い熱い炎が滑るように入って来た。
「ちょっと締めすぎではないか」
「すみません」
つい謝ってしまう。
「謝らなくて良い。それだけ俺に反応してくれている証拠だからな」
グッと律動が開始されると、お互いの結合部が摩擦して艶かしい音を紡いでいく。
「はあ、気持ちいっ」
パン、パン、と体が打ちつけられる音を聴きながら、私は段々と目の奥がチカチカしてしまう。
すると、杏寿郎さんが突然私の中から男根を引き抜いた。そしてグイッと私を起こす。
自分の太腿の上に乗せたかと思うと、湿っている昂りをゆっくりと私の蜜壺に入れて来る。
全部入った瞬間、グッと下から突かれた。
「あん!!」
一際大きな声が出た。
体の中心に響く甘くて熱い痛み。でもとても気持ち良い感覚が体を駆け巡った。
「……君も動いてくれ」
朝でも昨夜と全く変わらない、艶っぽい双眸だ。
私は本当にこの目に弱いなあと思うし、口には出してないけど、きっと彼の目がたまらなく好きだと言う事は杏寿郎さんにしっかり把握されている気がする。
「はい……」
彼の両頬をそっと包む。
『綺麗な肌だなあ』
一度両手でゆっくり撫でた後、その形の良い唇に自分のそれを当てて、腰を上下に動かしていく。
上の入口も下の入口も、杏寿郎さんと繋がるこの感覚からもう離れられそうにない。
………離れたくない。
「あ……もう限界、です………」
「俺はまだ足りないな……」
どれだけ体力があるの?柱って……。
私の腰をしっかりと掴み、彼が律動を更に更に進めていけば、いよいよ視界がぼんやりして来た。
もう……本当にげん……か……い……!
「くっ、これはいかん!」
杏寿郎さんがはあっと息をはくのと一緒に男根が抜かれる。
白濁がじわっとそこから一回、二回、と私のお腹に吐き出された。
下に敷いてある布団にもポタ、と数滴落ちていく。