• テキストサイズ

燦姫婢女回顧【R18】

第6章 夏至祭


玉座のほぼ目の前の桟敷にいる沙良の様子を見やると、口元を片手で覆って小さくしゃがんでいた。取り巻きの一人である梅花がその背中を擦ってあげていた。

(……目の前ですごいの見せられて気分が悪くなったんだな。)


周りの様子など構わず、櫓の上は次の段階に進んでいた。

小さな薬壺が持ち込まれた。
薬壺には細い筆が刺さっていて、祭祀役が持ち上げるとトロリと糸をひいた。

縛り上げられ、突き上げられている茅乃の両の乳房の先端に祭祀役がちょいちょいと細筆を動かした。

眠っていてもカラダは敏感に反応し、乳首(ちちくび)が、赤黒く唆り立った。

次に拡げられた脚の間にかがみこみ、筆の先で私が「種子」(たね)と呼んでいるモノを突いている。祭祀役の持つ筆は次第に右に左にと動かされ、乳首の時とは比べものにならないほど執拗に種子をなぶり上げているのが分かった。


「あれは極上の媚薬(びやく)だな。」

「腰が拔けるほど気持ちいいはずだよ。意識とんじゃってるなんてもったいないよねえ、ネコ?」

ネコさんはまた僅かに目を細めた。


媚薬が塗り込まれた後の茅乃の種子は遠目でも分かるほどぷっくりと膨れ上がっている。
蕾からは露が滲み出しているのだろう、早くも櫓の周りに灯された松明の灯りを浴びてテラテラと光沢を見せている。

半開きの口に若木の枝を短く切って束ねたものが噛まされた。

「舌を噛まないようにだよ。」


ジャ―――――ン

再び鳴らされた銅鑼の音を合図に、くつろいでいた王族や大臣たちが櫓の前に集まり始めた。

「準備が出来たところで俺も行くか。」

五王様も私の膝から起き上がり、櫓へ歩いて行行く。

「いよいよ破瓜が始まるよ。」


祭祀役が今度は大きな壷を捧げ持ってきた。

香油に漬けられた、箸よりも細い象牙の棒がたくさん入っている。


太陽王代理の一王様が玉座の前に立たれた。(本来であれば帝のお役目だがご高齢で最近は臥せっているのでほとんどの実権は一王様が担っていた。)

壺から象牙の棒を一本取り出し、プツリと女王の蕾に突き挿した。

次に二王様、三王様と続き、六王様まで棒を突き挿した後(七王様……ナンは依然として姿を見せない。)次は大臣方だ。


「ああしてちょっとずつ拡げていくんだよ。」


最後の大臣が棒を捩じこむと、ポタリと一滴鮮血が木の床に溢れ落ちた。

/ 99ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp