第2章 王子様の秘密
とりあえずベッドに横になった。ゆっくり、少しずつ夜のことを思い出した。
「ほんとなにしてんだろ、私」
安売りしてしまった気分。こんなこと絶対しないって決めてたのに簡単に乗ってしまった自分がバカみたいで、急に泣きたくなった。
「ほんっとさいあく……………うぅ、〜」
ばか。最低。クズ。霧島なんて大っ嫌い。学校であったらどんな顔すればいいの。しかも隣の席だし、会わないなんてことないし。
土日を挟むけど、気分は晴れない気がする。罪悪感というか。後悔というか。
唯一の救いは私が一人暮らししてたってとこだ。たぶん実家だったらしつこく問い詰められてただろうし。
暫く考え込んでいたらスマホが鳴って。見てみるとそこには霧島碧の文字。
あれ、私こいつと連絡先交換したっけと思ったけど、クラスのグループから追加したのかなと解釈した。
「なにこれっ!!!!」
そこには私が意識を失ったあとの動画が。その後にすぐ、澪ちゃん可愛かったって送られてきて寒気がした。
吐きそうになった。私はとんでもないやつと身体を重ねてしまったんだと絶望した。
これからどうやって生きていけばいいとすら思った。
でもその前にお風呂も入らなきゃいけない。身体を温めれば少しは痛みも軽減するかもと思い、お湯を沸かすことにした。