• テキストサイズ

白夜に飛ぶ鳥【ONE PIECE】

第3章 セイロウ島


「この島のログはどれくらいで溜まるの!?」

 甲板の手すりから身を乗り出して港の女性たちに尋ねると、彼女たちはベポの姿に目を白黒させた。

「し、シロクマ……?」
「着ぐるみかしら?」
「たぶんそうじゃない?」

 美女たちはまさか本物じゃないだろうという結論を出し、「3日よ!」と答えた。

「よーし、つまり3日はこの島にいなきゃいけないってことですよね!」
「ですよね、キャプテン!?」
「わかった、わかった。3日は自由行動にするから好きに遊んで来い」

 フッカー海賊団から奪った金を渡して、最後にローは忠告した。

「出港時間に遅刻したら置いてくからな。3日後の正午を厳守だ」
「アイアイ、キャプテン!」

 十分な小遣いを握りしめて、シャチとペンギンは甲板から飛び降り、駆けていく。

「……キャプテンは行かなくていいの?」
「……変な気ぃ使うな、。あいにく仕事が山積みだ。片付けて余裕があったら俺も適当に息抜きに行くさ」

 補給のために船の携行品の残量を確かめて、リストを作らねばならない。資材管理は基本的にペンギンがしているが、当人が行ってしまったので船長自らやるしかなかった。

「私も手伝う」
「気持ちだけもらっておく。はそれより、ベポと一緒に着替えやら何やら、日用品の買い出しに行ってこい」

 ベポを呼んで、ローはの服代を渡した。シャチとペンギンに渡した小遣いより、かなり多めの額だった。

「落とさなように気をつけろよ、ベポ。あと無闇に金を見せるな。トラブルの元だ」
「アイアイ、キャプテン」

 金をしっかりと懐にしまい、ベポはと連れ立って街へ向かう。

「どんな服が欲しい?」
「ベポみたいな全身もこもこがいいな」
「じゃあ着ぐるみ屋さんを探さないとだね」
「……ちょっと待て」

 船長は仕事を後回しにすることにし、街へは3人で行くことにした。
/ 528ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp