第2章 グランドライン
「すごいねー。指でさわってわかるんだ」
「えへん」
自慢げなからエターナルポースを受け取って、確かにセイロウと書かれているのをローは確認する。
「……セイロウってのは察するに島の名前だろう。この指針はその島を指してるのか?」
「ぎく……っ」
図星を突かれてフッカー海賊団の船員たちは黙り込んだ。
「……なるほど。進路が決まったぞ、ベポ。このエターナルポースが指してるセイロウって島に行く」
慌てだしたのはフッカー海賊団の船員たちだった。
「ちょっと待て、そのエターナルポースまで持っていく気か!?」
「指針はログポースがありゃあ十分だろう! そいつは置いてけ!」
「それを手に入れるまでどんな苦労をしたと……っ」
轟々と非難する海賊たちの声も、ローはどこ吹く風だ。しかし船長の判断をハートの海賊団の航海士・ベポもいぶかしんだ。
「キャプテン、ログポースを辿らなくていいの?」
「セイロウに行ってからでもログポースは辿れるだろ。セイロウを目指す理由はいくつかあるが、ここから一番近いってのが最大の理由だ。1ヶ月も海の上にいたんだ、さすがに陸が恋しいだろ」
「どうして一番近いってわかるの?」
ベポの腕をマフラーのように首に巻きながら、は尋ねた。
「次の目的地で補給ができるから、残ってる野菜や果物は粗方やると言っていただろう。その目的地がセイロウなら、おそらくここから半日以内の距離だ。しかも新鮮な野菜や果物の補給ができるってことは、そこそこ程度の町が必ずある」
「なるほどー」
名推理にはベポの手でパチパチと拍手した。