第8章 セブタン島
「今日溺れたやつはバラしてバーベキューで一緒に焼くからな」
「ベポ、ちゃんと準備運動しようね!」
震え上がってはベポと確認し合った。
「が溺れたら俺がちゃんと人工呼吸して助けるよ」
ペンギンがいいところを持っていこうとして、船長に睨まれた。
「溺れたらバーベキュー……」
長年地下生活でろくに泳いだ経験のないウニが、バーベキューになる覚悟をしようと青ざめた顔をしている。
「だ、大丈夫だよ、ウニが溺れても私が代わりにバーベキューになるから……」
ウニの手を握って、同じくが青ざめた顔をする。
鬼畜みたいな気分になって、ローは「ちょっと待て」と本気にしている二人と1匹に言い聞かせた。
「バーベキューで焼くのは人工呼吸目当てに溺れた振りしたやつだけだ。準備運動して海に入ったやつが不可抗力で溺れたらちゃんと助けるに決まってるだろ」
とウニとベポはほっとして息を吐いた。
「というかそもそも、うちで一番溺れる確率高いのキャプテンですしね」
ペンギンの指摘にローは嫌な顔をする。
「海に入ったらの話だろ」
「じゃあ、荷物番をよろしくお願いしますよ」
話をそこに持っていくのが狙いかと、さらにローは渋面を作った。