第2章 グランドライン
「……あとで説明するからちょっと黙ってろベポ。それから!! 船の仲間同士の恋愛も禁止する」
「ええー!!」
以外の全員からブーイングが上がった。
「ちょっとそりゃ横暴が過ぎるでしょ、キャプテン!」
「うるせぇ、文句があるならかかってこい。俺に勝てたら船長交代してやる」
「両思いでもダメってこと!?」
「船を下りろ」
「メスの熊とも!?」
「森に帰れ!」
あまりに重くて理不尽なルールに男たちはおののき嘆いた。
無視してローは話を進める。
「それで? 船を下りてでも船倉の続きをしたいって言うなら俺の預かり知るところじゃねぇし止めねぇが?」
「船を下りるのは嫌」
泣きながらは即答した。
ローが視線をやると、シャチもぐっと拳を固めて唇を噛んだ。
「俺も、船を下りるまでの覚悟はなかった。こんな序盤で航海を終えるのは嫌だ」
「……ならこの話はこれで終わりだ。シャチは便所掃除一ヶ月」
「……アイアイ、キャプテン」
「は3日甲板掃除だ」
「アイアイ……」
ぐすっと鼻を鳴らしながらも頷いた。
「……今日は二人共部屋で謹慎してろ。何かあったら呼ぶ」
とぼとぼと二人は甲板を後にした。二人が部屋に戻るまで待ち、やっとローは深い溜め息を吐く。
「いやぁ、名裁きでしたよ。鬼キャプテン」
パチパチと拍手するペンギンに「好きで言ってると思ってんのか!?」とローは噛み付いた。
「あーくそ、どっと疲れた……」
「ねー、キャプテン。連れ込みって――」
「商売女や愛人を連れ込んでナニをすることだ」
がいないので遠慮なく明け透けに説明すると、ベポは白い顔をぽっと染めて照れた。