第6章 ホワイトガーデン
「毛皮脱いだら? 洗濯して干してあげるから」
「それができたら苦労はないんだよー!」
「せめて刈るか」
船長まで冷たかった。
「毛皮なくなったら俺、シロクマじゃなくなっちゃうよー!」
「え、何になるの?」
妙に興味津々でが尋ねた。
「豚だろ」
死の外科医は冷酷に言い切る。彼はメタボに容赦がなかった。
「ベポ、ブーって言ってみて」
「やだ」
「豚さんになっちゃうなら練習しないと」
「ならない! 痩せる!!」
そしてと船長の愛を取り戻そうと、やっとベポは決心した。
「あとマリオン。てめぇの新天地だろ」
「俺は船番を頑張ろうと思う」
起きながら寝言を言う密航者を、ローは能力で甲板から落とした。
「あとはペンギンとシャチ、どっちか」
「俺は留守番してますよ。ゴンザに資材管理の帳簿の付け方教えなきゃいけないんで」
さっさとペンギンが辞退してしまい、シャチがすごすごと甲板から降りる。
そしてペンギンから水筒と弁当を受け取り、三人と1匹は出発した。