第10章 一以貫之【イツイカンシ】
天正十年水無月……
信長様は遂に天下人となる可く入洛を果たす事と成る。
織田がこの先も永劫続く様を証明する為、世継ぎで在る若君と母親のも連れて行く事となり、その出発前夜俺は信長様に声を掛けられた。
「光秀……貴様も明後日の夜迄に本能寺へ参れ。」
「俺が……ですか?」
当然の疑問を問うてみれば、信長様は不敵に口角を上げる。
「……久方振りにの身体が疼いておる様だ。」
俺は一瞬だけ目を見開いた後、直ぐに顔を綻ばせ軽く頭を垂れた。
「御意。
奥方様の悦ばれる手管と道具を揃えて向かいましょう。」
そう……信長様が俺を抱き締めたあの夜以来、を抱く時は必ず俺も同衾していたのだ。
俺自身が望んだ訳では無い、信長様から強制された訳でも無い。
上手く説明は出来ないが……気が付けばもうそれが通例であった。
数え切れない程にを抱いた。
信長様と二人で、とても言葉に出来ない鄙猥な行為でを啼かせたのも一度や二度では無い。
信長様も俺も尋常で無い程の白濁をの中に注ぎ続けた。
それは口であり、秘部であり、後ろの窄まりであり、身体中に塗れさせた事も……
兎に角の中も外も、全て二人で染め上げた。
そんな中では当然の如く孕み、子を産んだのだ。
信長様が俺を閨事に誘うのは、子が産まれて以来になる。
やはり女という生き物は末恐ろしく…そして神秘的だ。
母となっても尚、女の部分は消え去る事は無いのだな。
……明後日、久方振りに抱くお前はどんな媚態を見せてくれるのだろうか?
子を産み落としたその部分をじっくりと淫らに嬲れば、また可愛い顔をして啼き悶えてくれるのか?
ああ、堪らなく楽しみで仕方が無いな。