• テキストサイズ

楽天地

第7章 ふたつ 彌額爾(ミカエル)の語り ー人の望みの歓びよー



僕はちょっと心配になった。
どうしたんだろう。何か腹を立てるような事が書いてあったかな?僕はそう思わなかったけど。

エンゲルは顎を撫でながら羽ペンを手に取った


リーリエ

知っての通りMichaelはこちらではミヒャエルというが、何たる偶然、うちの鳩もミカエルだ。素晴らしい。
君の周りは、神の祝福で溢れているらしい。身近に天使が三人とあっては、他に言い様がない。

僕も夏が楽しみだ。今年の夏は特別なものになるだろう。私が暑さに弱い事に変わりはないが。
君を取り巻く天使の少なくともひとりは、夏に溶けたバターか割り損なった玉子のように、ぐったりしてしまう。

Lachen Sie nicht, Lilie.
Liebe Grüsse.Engel und Michael.
(笑うんじゃないよ、リーリエ。エンゲルとミカエルより)



やるじゃないか、エンゲル。

この気難しい絵描きは、意外に面白みのある男らしい。













/ 296ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp