第14章 君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな
口を吸えば、舌を絡めあい、ちゅ、と可愛らしい音を残して名残惜しむ。
私の太ももへ誇張始める、シカマルの一物は布越しでも熱く腫れぼったいのが解る。
蘇る快楽と快感、首をもたげる恥ずかしさ。
天秤にかけるほどもなく、どちらに傾くかなど分かりきっていること。
「俺は黙ってていんだな?」
「あぁ。うるさいからな。」
器用に動く尾で、その顎を猫にやるように撫でてやる。
拙い影を解きシカマルを解放するが、動けないフリ。
遊びが過ぎるが、私たちが遊ぶにはこれぐらい馬鹿な事が必要だ。
シカマルのすべての衣を取り去り、暗闇の中夜目の利く目で人間の雄の身体を観察する。
動かないシカマルの四肢の中で唯一動こうとする一物。
思わず勝手に手が伸びた。
人は快楽と快感を得るために肌を交える。
やはり、獣とは一線を画くものなのだろう。
獣のそれは痛みや苦しさを負う。
愛を求めてまぐわうことなどありはしない。
「シカマル。興奮しておるのか?」
「ったりめぇだろ。アブノーマル過ぎんだろ。」
「アブノーマル?」
「普通じゃねぇってんの」
「ふうん」
反り立ち、身体とは別物のように赤黒くなる人の陰茎。
舐めてみようなど、獣に思うことはないが、どれ少し。と味を確かめたくなった。
「ぅっあ!」
ざり。と先を舐め上げるとビクリと飛び上がるシカマル。
「それは、イイのか?」
「察せよそんぐれぇ!」
「人ならな。」
「良いの!」
「そうか。」
シカマルが喜ぶなら。ともう一度、もう一度、もう一度。と丁寧に毛づくろいするように陰茎の味を確かめる。
まぁ、美味くはない。好むかと言われれば好まないし、嫌いかと言うとシカマルの物だから嫌いにはなれないだろう。