• テキストサイズ

犬夜叉 一重梅ノ栞

第4章 繋がる血の濃度



「また、とはどういうことですか? あのお二人は何か関係があるのですか?」

「関係というか……犬夜叉は殺生丸様の弟。つまりあの二人は血を分けた兄弟なのだ」

「そうなのですか! 通りで犬夜叉さんも綺麗な銀色の髪をしていると思いました」

「殺生丸様には劣るもんっ!」


 二人がそんな会話を続けている中、殺生丸達は不穏な空気を纏ったまま戦闘態勢に入ろうとしている。


「俺もそろそろ鉄砕牙のことで、お前に付き纏われるのはこれっきりにしてぇしな。はっきりと決着をつけてやる!」

「……いいだろう」


 それを合図に、殺生丸と犬夜叉が同時に飛びかかっていく。犬夜叉は腰の刀を抜き、殺生丸と対峙する。殺生丸は左手を伸ばしそのまま刀身を受け止める。その左手は、殺生丸には不釣り合いな龍の腕。


「安心しろ、それも今日で終わる。貴様に見えぬ限り、風の傷がっ……!」

「くっ……!」


 殺生丸は龍の手で、鉄砕牙と呼ばれた犬夜叉の刀を折ろうとするかのように、容赦なく龍の爪で叩く。


「なんだ! また新しい腕くっつけてきやがったのか!」

「この借りの腕、鉄砕牙を受ける盾くらいにはなる」


 そう言って右手の爪の毒を、犬夜叉の頬を掠める。危険を察知した犬夜叉は、一気に殺生丸から距離を取る。

 犬夜叉一行の中にいた一人の少女が、刀々斎を問い詰める。

/ 113ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp