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空を見上げた。

第9章 7。



すると、その場にいた全員は、今まで息をすることすら容易ではなかったのかという様子で、安心したように深呼吸を繰り返し、代表してエルドが「大丈夫ですよ」と言ってくれた。私はその言葉を聞き、下げていた頭をゆっくりと上げ、後頭部に手を添えて顔をしかめた。

「うん…そうなんだけど、軽率だった。本当に申し訳なかった」

私はか細い声で、再び謝罪の言葉を述べた。リヴァイの様子は予想以上だったため、意気消沈している私を見てこの場にいる全員が、何度も「大丈夫です」と声をかけてくれた。

それでも、自分の言動が本当に軽率で無責任であったことを改めて実感し、と再会できたことで、思った以上に自分が浮かれていたことに気づいた。

片手を腰に当て、もう一方の手で額を押さえながら、大きくため息をついた。

しばらくの間、食堂には重苦しい空気が漂っていた。しかし、私はそれを自己責任だと感じ、再び「ごめん」と班の全員に頭を下げ謝罪した。

―――――。

私はその後、帰る前にリヴァイの部屋に顔を出そうと思ったが、先ほどは他の班のメンバーがいたため、特に追及されることはなかった。

しかし、私たち二人きりの場では、流石の彼も遠慮しなくなるだろう。私もこれ以上追及されるとボロが出そうだったため、彼には会わず、別室に隠しておいた自分のマントとから預かったものを持って、早々に古跡を後にして兵舎へと帰宅した。

私はすでに就寝していると思っていたが、リヴァイに言われた通りエルヴィンの元を訪れると、彼はまだ起きていた。そのため、改めて今日急遽会議を欠席したことについて謝罪した。何か言われるのではないかと内心怯えていた部分もあったが、エルヴィンは私に対して何も追及してこなかった。

そして、今後の任務について一言二言言葉を交わし、会議で話し合われた内容が記された書類を受け取って、エルヴィンの部屋を後にした。モブリットには明日改めて謝罪しようと思い、妙に強い疲労感を抱えながら重い体を動かし、兵舎にある自分の部屋に戻った。

部屋に戻ると、私はマントを脱いで椅子の背もたれにかけ、預かったものを机の上に置いた。そして、机の上のランプに火を灯し、静かに椅子を引き力なく腰を下ろした。

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