第21章 19。
私たちはそう言い合い、笑い合いながらリヴとルアに声をかけ、体を揺さぶった。
すると、二人は寝落ちたばかりで熟睡していたわけではなかったため、少しぐずりながら目を覚ました。
そして、鞄を持っているシイナを見て、「買い物!」と声をそろえて言うと、すぐに元気を取り戻した。
私たちはその様子を見て、思わず顔を見合わせた。そして、リヴたちは急かすようにシイナに声をかけ、彼女の手を引いた。
私はその光景を見て微笑み、ベンチの手すりにかけてあった杖を手に取り、腰を上げた。そして、一度空を見上げ、「行ってきます」と呟いた。
待っています。私はずっと待っています。どんな道を歩んできたあなたでも、帰ってきてくれるだけで十分です。贅沢な願いかもしれないけれど、今の私には、私たち家族が心から望んでいるのはそれだけです。
「母さん、早くー!」
「はいはい、今行くよ」
そして、リヴが私を呼ぶ声を聞き、返事をしながら杖をつき、その場を後にした。
いつ帰ってくるか分からない。それでも、いつ帰ってきてもいいように、リヴァイさんの居場所を作って待っています。