第9章 7。
彼がその場を退かない限り、この場にいる関係のないメンバーは食堂から出られないだろう。私は意識を背後に集中させ、背後から感じる全員の緊張感を捉えた。さすが、リヴァイが自ら選び抜いたメンバーだ。
彼に対する思いは他の誰とも比べることができないものであり、その中には新兵であるエレンもすでに加わっており、彼からは新兵とは思えない高い意識を感じた。そして、私はリヴァイ班の団結力の強さを改めて実感し、思わず恐怖すら覚えてしまった。
「で?これが最後だ。欠席した理由は何だ?」
リヴァイは簡単に引き下がることなく、再び静かに私に問いかけてきた。しかし、私は言葉を失って、何も返答できなかった。それもそのはずだ。
の家からここに来る間も、何度も「欠席の理由」を考えたが、良い案は一つも思い浮かばなかった。
いや、「欠席の理由」を考えていたことは事実だが、実際には今日、リヴたちに会うことができ、と再会し、久しぶりに短い時間の中で話ができたことが嬉しかった。話の内容は関係なく浮かれていた自分がいたのは確かだ。
急遽大事な会議を欠席してしまったため、文句や叱責を受ける覚悟はしていたが、実際にその状況に置かれたとき、これほど居心地が悪いとは考えもしなかった。
そして、私は停止しているはずの思考をなんとか動かそうとしても、肝心な言葉は何も思い浮かばず、この場にそぐわない考えが頭の中を支配していく。それでも、思考を落ち着かせようと一度まぶたを閉じ、深呼吸をした。
余計な考えを一つずつ排除し、まず優先すべきことを考えて整理した。そして、考えた末にたどり着いた答えは非常にシンプルなものだった。第一に優先すべきことは「謝罪」である。
私はその考えにたどり着き、気を引き締めて深呼吸をし、閉じていたまぶたを開いてリヴァイの顔を真っ直ぐ見つめ、微かに震える唇を開いた。
「…ごめん。どうしても理由を話すことはできない。でも、今回の私の行動は、一兵士として、また上に立つ者として軽率で無責任であったと思います。心から反省しています。本当に申し訳ございませんでした」
私は気を引き締め、背筋を正しそう言い、真剣にリヴァイの目を見つめて深く頭を下げた。