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空を見上げた。

第9章 7。



「お疲れ様。皆、今日は急遽会議を欠席してしまって本当に申し訳ない!」

私はその場を見渡し、リヴァイ班のメンバーに急遽会議を欠席したことを謝罪した。すると、班員の中で唯一の女性であるペトラが静かに私のもとに近づいてきて、微笑んでくれた。しかし、私はその微笑みを見て「何かある」とすぐに理解し、乾いた笑みを浮かべた。

「お疲れ様です。いえいえ、大丈夫ですよ…と言いたいところですが、もう兵長にはお会いになりましたか?」

すると、ペトラは私の目を真っ直ぐに見つめ、微笑みを浮かべながらそう言った。しかし、最後には苦笑いを浮かべ、視線を泳がせていた。私はその微笑みを見て瞬時に状況を察し、思わず背筋を伸ばした。

「いや、まだなんだ。ここにいるかなと思ったんだけど…ペトラ、君の反応を見るとやっぱり本気で怒ってる?」

私はペトラの反応を見て、「あちゃー」と内心で呟きながら頭を抱えた。大体の予想はできていたし、会議を欠席することをモブリットに伝えてもらう際に「後で文句はいくらでも聞く」と言った自分の言葉を思い出した。

食堂に入った時には感じなかったこの場の空気が、表現しがたいほどの重苦しさと息苦しさをもたらしていた。

そして、片手でこめかみを押さえ、もう一方の手でメガネを額に上げてペトラから視線を逸らし、その場を見渡すと、ペトラ以外のメンバーは私を一切見ようとしなかった。

彼らとは全く視線が合わず、新兵であるエレンは一言も発することなく、背筋を伸ばして前を見据えていた。私はその姿を見て異様な雰囲気を感じ、後頭部に手を当てながら口元を引きつらせた。

「時間になってもハンジさんの姿は見えず、団長がもう少し待とうとおっしゃったので、兵長も渋々納得しました。しばらく待っていると、現れたのはモブリット副長だけで、副長は事前に遅れることを伝えていたようでした。なので、兵長も特に何もおっしゃいませんでした。でも、副長は「分隊長は先に向かったはずだ」とおっしゃって…その時点で、兵長はもう…」

すると、ペトラはそう言いながら、自分の体を抱きしめるように腕を回し、小さく身震いをした。私はその姿を見て、ペトラの話を聞き、私を探しに来たモブリットが想像以上に不憫な思いをしていることを実感し、苦笑いすら浮かべられなくなってしまった。

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