• テキストサイズ

空を見上げた。

第7章 5。



実際、考えてみれば、私が二人を家の近くで下ろしたとしても、「どうして帰宅が遅くなったのか、何をしていたのか」と問い詰められた場合、下手に誤魔化したり黙秘を貫くよりも、正直に話す方が子どもにとって精神的な負担は少ない。

私はそう思い、心の中で胸を撫で下ろしていた。しかし、少し複雑な感情も抱いていた。二人のことを最優先に考えて行動したつもりでも、結局は自分の「に会いたい」という気持ちの口実に過ぎなかったのではないかと感じていたからだ。

それでも、すでに始まってしまったことや終わったことを考えても仕方がないのだろう。姉である女性もそのことをよく理解しているのだろう。彼女は早々に窘めることを諦め、再び大きなため息をついていた。

「はいはい、もういいよ。分かったから。ほら、最後にもう一度、しっかりと謝罪と感謝の気持ちを伝えなさい」
「「ハンジさん、ごめんなさい。ありがとうございました」」

「本当に、どのようにお礼と謝罪を申し上げればよいのか、心から感謝申し上げます。そして、申し訳ありませんでした。ああ、自己紹介が遅れてしまいました。私は娘のシイナと申します。」

すると、リヴたちは縮こまるように肩を落とし、俯いて服を握りしめていた。そして、娘のシイナさんは私に向き直り、軽く頭を下げ、優しく微笑みながら自己紹介をしてくれた。私も姿勢を正し、軽く頭を下げ、笑顔を浮かべ、「ハンジ・ゾエです」と自己紹介し、眉をひそめながら後頭部に手を置いた。

「いえいえ、さぞ心配されたことでしょう。連れてくるのが遅くなってしまい、申し訳ありません。私のことはお気になさらず、二人と過ごせて楽しかったです」

私は眉をひそめながらそう言い、叱られてうつむき肩を落とすリヴたちを見つめた。そして、二人を安心させるように、両手を彼らの頭に置き優しく撫でた。すると二人は、涙目になりながら恐る恐る顔を上げた。

「申し訳ありませんが、これから予定があるので、私たちはこれで失礼いたします」
「はい、お気になさらないでください。ご心配をおかけしました」

私とシイナさんはそう言い合い、彼女は再びリヴたちに頭を下げさせようと手を二人の頭に置いたが、私は片手を上げてそれを制止した。

/ 288ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp