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空を見上げた。

第19章 17。







と家族と再び過ごせる「未来」に向かって、精一杯生き抜くことだけを考えている。

きっと約束など、必要なかったのだろう。約束がなくても、きっとは俺の無事を祈り、帰りを待ってくれているはずだ。

そして、俺は、不安や恐怖心を抱かせているや家族を安心させるために、自分ができる限りのことをする。

そのためには「巻き戻らない時間」について考えることは無駄だ。そして、俺がこれから行動に移すべきことは明確だ。

「あの家に帰る。が…家族が待つあの家に必ず帰る。それ以外の選択肢は必要ねぇ」

俺はそう思い、胸に刻み込むように決意を固め、はっきりと口に出した。

そして、再び両手で手綱をしっかりと握り締め、その場を振り返らずに、手綱で馬を軽く叩き、全速力で駆け出した。

体に吹き抜ける風は少し肌寒く感じられた。それでも、余計な雑念を払拭したいと思っている今の俺には、それがちょうど良い。

そして、「必ず帰る」という言葉と決意は、これからの自分の原動力になるはずだ。俺は心からそう信じている。

「…必ず…必ず…」

知らず知らずのうちに、俺の口から零れたその言葉は、少し肌寒い夜風に乗って、これからの俺たちの未来へと運ばれていくように感じた。

今日一日体験した出来事を胸に刻み込み、再び笑顔と温もりをすべてこの手で包み込める日を願って…俺は前に進み続ける。




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