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空を見上げた。

第19章 17。







胸元と拳に意識を集中すると、今も息子たちが俺の胸に当てた小さな拳に込められた強い意志と感覚がはっきりと残っている。

「ここにいる」と俺が二人に伝え、自分の拳を二人の胸に当てたとき、一瞬「今の自分の言動は無責任ではないか」と思い、柄にもなく恐れを抱いてしまった。

それでも、二人はそんな俺の情けない考えを簡単に払拭してくれた。二人はまだ5歳だ。それでも、懸命に泣くのを我慢していた。

しかし、幼いながらも状況を理解したのだろうか、徐々に涙を流し始めた。

それでも、二人は俺の言葉を聞いて、懸命に涙を堪え、同じように小さな手を握りしめて強く拳を作り、俺の胸に当てて「ここにいる」と言った。

その言葉が俺にとってどれほど大きな存在となり、勇気や数えきれない感情を抱かせたことだろう。

俺は胸に手を当てて一度深呼吸をし、まぶたを開けた。脳裏には今日の出来事が鮮明に浮かんでくる。そして、それはこれから先、決して消えることはない。

今度こそ、俺か、あるいはを含めた家族の誰かが命を落とすまで消えることはなく、消させないと心に強く誓った。

それから、俺は再び「と再会するまでに抱えていた不安はどこに消えてしまったのだろうか」と思った。

きっと、の生死や居場所を知らず、再会する前の俺なら、日々嫌な感情や想像に支配され、自分や現実から目を逸らしていたに違いない。そして、これからの原動力を全て見失っていたかもしれない。

しかし、これからは何よりも誰よりも人一倍「生きる気力」を持ち、責任感を持って行動に移すつもりだ。

俺の行動一つでこの壁の中の世界が変わることはないかもしれないが、家族の未来は変えることができるはずだ。そう信じて、この命が尽きるまで生きていきたい。




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