• テキストサイズ

空を見上げた。

第19章 17。



家を出る間際、リヴァイさんは当然のようにリヴの手をしっかりと握り、同様にルアの手もしっかりと握っていた。

三人が手を繋いでいる姿は非常に微笑ましく、リヴたちに「早く行こう」と手を強く引かれながらも、リヴァイさんは、嫌な顔一つせずに小さく微笑んでいた。

「あーあ、「人類最強」だとか「人間離れしている」なんて噂されていたから、少し身構えていたのに、想像以上に「普通」の男の人じゃん!」

三人が出かけた後、私たちは夕食の準備を始め、何気ない話に花を咲かせていた。その中で、シイナは呆れた様子でため息をつきながら不満を漏らしていた。

「はは、それはそうよ。あの人は見た目や態度で誤解されやすいけど、誰よりも思いやりがあって愛情深い人よ?」

私は彼女の様子を見ながら話を聞いていると、思わず声を出して笑ってしまった。リヴァイさんは誰よりも思いやりがあり、愛情深い人だ。

それと同時に、厳しいことを言わなければならない場面では、目を逸らさずにしっかりと向き合って話してくれる。彼の言動は時に誤解されることもあるが、共に過ごす時間が増えるにつれて、少しずつ彼の性格やさまざまな一面を理解できるようになるだろう。

それは私が誰よりも一番理解している。私もその中の一人だったからだ。

現在、人の上に立つ立場として、さまざまな厳しい選択や状況に直面していることだろう。それでも、あの人の本質は何も変わっていないと確信している。

「本当に噂って当てにならなーい!」
「はは、噂は噂。当てにならなくて当たり前。これからあなたもあの人を一から知っていけばいいのよ。私も離れていた分、あなたたちと一緒にあの人のことを一から知りたいと思ってる」

シイナはスープをかき混ぜながらそう言うと、私は再び笑いながら返事をし、これから待ち受ける未来を想像した。

はっきり言えば、これからのことを想像しようとしても、簡単には思い描けない。必然的に、嫌な未来を考えることを避け、自分に都合の良いように考えてしまう。

その中で、「どんなに願っても望んでも、自分にとって都合の良い未来は訪れないのだろう」と考えてしまうと、キリがなくなり、落ち込み始めてしまいそうになる。

/ 288ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp