第19章 17。
「ははっ、君にもそんな顔ができるんだね?いつもは格好をつけているだけなの? しばらくの間、からかうネタができた」
しばらくの間、私とシイナ、そしてルアは静かに二人の様子を見守っていた。しかし、時間が経つにつれて、私の隣に座っていたルアがリヴの反応を見てからかい始めた。ルアはいたずらを思いついたように、楽しそうに笑いながらリヴに話しかけている。
「ち、違う!いや、違うわけじゃないけど… 格好つけてるわけじゃない!」
「えー、そうなの?まあ、いいよ。今のリヴはすごく可愛いし、いつも素直でいてくれればいいのに」
からかわれたリヴは顔を赤くして反論しているが、ルアはその様子を見ても言葉を聞いても気にせず楽しそうに笑い続け、からかうのをやめない。
「はぁ!?可愛くない!バカにすんな!忘れろ、全部忘れろ!」
すると、先ほどまで大人しくリヴァイさんの隣に座っていたリヴは、普段通り口が悪くなり、態度も悪化し始め、怒鳴りながら騒ぎ始めた。
「はい、無理でーす!残念でした!はは、逃げるが勝ちー!」
ルアはリヴの反応を見て声を上げて笑い、わざとらしく「逃げろー」と叫びながら席を立ち、その場を離れて家の入口まで走って行った。
家は広くないため、素早くドアを開けて外に出てしまった。その後、リヴは「待て!」と怒鳴りながら同じように席を立ち、ルアを追いかけていった。そして、庭からすぐに聞こえ始めた二人の言い合いが、微かに家の中に響き始めた。
すると、ルアとは反対側に静かに座っていたシイナは、呆れた様子で席を立ち、大きなため息をつきながらリビングの窓を開け、「怪我しないでね」と言った。
しかし、彼女が窓の外を見た途端、片手を腰に当て、もう一方の手で額を抑えた。私は彼女の様子をすぐに見て、すでに口喧嘩では収まらず、取っ組み合いが始まっていることを理解した。
それから、シイナは眉をひそめ、顔をしかめながら「やりすぎよ!やめなさい!」と声を張り上げ、厳しく注意し、喧嘩の仲裁をするために素早く家を出て行った。