第17章 15。
あの後、しばらくの間、落ち着くまで寄り添いながら空を眺めていた。そして今、俺たちは二人で庭に置かれたベンチに座っている。
特に何かを話すわけでもなく、ただ静かに強く手を繋ぎ、寄り添っている。
その時間と空間は非常に心地よく、7年間離れ離れになっていたことを忘れてしまうほどだった。しかし、実際には7年間という月日は短いものとは言えず、その証拠に俺たちの間には少なからず見えない壁ができているように感じていた。居心地の悪さは感じないものの、その場にはやや気まずい空気が漂っていた。
それでも、俺は今、幸せを感じている。これまで何年も、何度も夢に見て、恋い焦がれていた愛しい存在が、すぐ手の届く範囲にいる。何度も人知れず問いかけてきた「今、どこにいる」という問いに、やっと答えが返ってきた。本当に諦めずにいてよかったと心から思っている。
「ハンジを許してやってくれ。あいつは最後までお前のことを思っていた。それを、俺が脅して聞き出したんだ」
「脅しっ!?…はは、先輩に対しては相変わらずですね。はい、分かっています。ハンジ先輩は何も悪くありません。あなたも…すべて私のー」
「ああ、脅した。やりすぎたと思っている。だが、俺がどんな行動を取るのか…それは、お前たちも少しは想像できただろう?まぁ、その結果が今だ。それでも、もういい。済んだことだ。これ以上何も考えるな。考えることは許さねぇ。お前なら今、ハンジが何よりも望んでいることがわかるだろう」
「はい…」
の手を強く握りしめ、空を見上げながら、俺はそう言った。すると、は強く手を握り返し、声を震わせながら言い返してきた。しかし、その言葉を最後まで言わせずに遮り、空を見つめていた視線をに向けた。
すると、は俯いており、「気にするな」と言ったところで、到底無理であると容易に理解できた。俺は内心大きなため息を吐きながら、「言い過ぎたか」とに顔を見られないように、眉をひそめた。
「それにしても、お前のガキにしては随分と生意気だな」
その後、しばらくの沈黙が続いた後、俺はその場に漂っていた
重苦しい空気を払拭するために、先ほど見た息子の様子について話題を移した。
「えっ、見ていたんですか?!」