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空を見上げた。

第16章 14。



私は誰よりもリヴァイとのそばにいたのだ、これからもできる限り二人のそばにいたいと思った。そして、できることなら、私も平和になった世界でリヴァイたちとたくさんの思い出を作りたいと願っていた。

だから、には申し訳ないけれど、リヴァイに彼女のことを告げたことに後悔しないと決めた。 私の言葉を聞いたリヴァイは、「そうか」と一言呟き、少し体の力を抜いたように感じた。

きっと、彼なりに私との時間について考えるところがあったのだろう。一見分かりづらいが、彼が身構えていた部分もあったと分かった。私は彼の様子を伺いながら、余計な言葉を発さず、話もせず、彼が私に知りたいと思ったことを問いかけてくるまで、静かに黙って待ち続けることにした。

私は、今のリヴァイの姿を見て何度も胸を締め付けられていた。彼は感情がすべて削ぎ落とされ、何を考えているのか分からず、瞳に何の感情も宿っていないように見える。

それでも、言葉の端々にの存在が、手を伸ばせば届く距離にあるという事実に、心から安心し喜んでいる様子が見て取れた。

いつの間にか、少しずつ傾いていた太陽は、高い壁の向こうに完全に沈んでしまった。それでも、空が暗くなり始めても窓を開けたまま外に視線を移し、「二人の場所」を見続けていた。
すでに外は暗く、「二人の場所」は「二人の場所」は、その場をしっかりと認識していないと見失ってしまうほど、鬱蒼とした草木に囲まれている。それでも、私たちにとっては一番星のように、何よりも際立って見える。

完全に日が沈んだことで、室内に吹き込む風は少し肌寒く感じられる。それでも、その肌寒い風を不快に思うことはなく、私は窓の外を見つめながら、一度まぶたを閉じ、大きく深呼吸を繰り返した。

「それにしても、何年も俺から離れていながら、よく正気でいられたもんだ」
「ははっ、それは勘違いだよ。君のそばから離れたあの子が正気でいるはずがない。それは、リヴァイ…君が一番よく理解しているだろう?」
「…あぁ、分かってる…」

リヴァイはすでに夜の帳が落ちた窓の外を見つめ、小さく文句をこぼした。私は思わずリヴァイの言葉を聞いて笑ってしまった。しかし、その文句は心からのものでも、嫌味を込めたわけでもないことは容易に理解できた。

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